水口町へ古くなった日本瓦の調査に伺いました。

2020.05.26

今日は甲賀市水口町へ日本瓦屋根の調査に伺いました。

日本瓦の場合、屋根のてっぺんには一段一段、のし瓦を高く積み上げます。基本的に建売住宅<田舎普請<社寺仏閣と比例して棟高が高くなっていきます。高さが高ければ高いほど自然変象の影響も受けやすくなります。台風の暴風で棟つつみの雁振瓦がズレてしまっています。

入母屋屋根で1番雨仕舞いの肝心な部分です。のし瓦が外れてちゃっています。

やはり年数も経過し、土葺工法の葺き土が痩せてしまい瓦との接着の役目が無くなり、隅棟もガサガサにズレ出しています。

入母屋屋根、降り棟付きの調査で毎回私が住人の皆様へ注意を促す箇所です。

素人の方は地上から見て、黄色枠内ののし瓦のズレてに目が行きがちですが、問題は赤色枠内の降り棟が本来ピッタリと陸棟に付いていた位置から長年をかけて重力のかかる下方向へ、写真では約5〜6センチズレています。棟の先っちょには一般的に鬼瓦が付いており、ズレ押された負荷に鬼を留めつけている緊結材が切れてしまうと数キロある鬼瓦が地上に落下して非常に危険です。

漆喰の剥離劣化や、破風尻の雨仕舞いのおかしな箇所も気になります。

昨日の調査ブログにも記載しましたが、瓦の重なり部分に堆積した塵、砂埃は本当に要注意です。

写真からも分かりますが、湿った色をした部分、右端は黒っぽい染みが瓦の端部まで続いています。おそらく長雨や台風・ゲリラ豪雨の時など、何回か毛細管現象により雨が漏れている感じです。

屋根の軽量化とのご希望を賜りましたので、乾式ガイドライン工法で葺き替えするお見積を作成します。

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